しんのじの夏−番外編

 番外編として、食べ物のことを少々。

 そう言えば、何年か前、プロガイドのいわおさん達のご結婚披露パーティに呼ばれた時、お祝いとして
生ハム風にライトに仕上げたベーコンを1キロ作って贈ったことをふと思い出しました。その後、あの匂い
だけで一週間ご飯が食べられます!と、いわおさんから最大級のお褒めをいただいたのでした。
 
 今回、久々の積丹詣でを前に、そのことが頭をよぎったので、お土産はお手製の肉製品がよかろう!!
ってことで、今度は特製チャーシューを1キロ持参しました。ラー油から手作りし、香り豊かに仕上げ、
そしてトロトロに仕上げました。去年、積丹を訪ねて数日後、今度は奥様から、冷やし中華に乗せたり、
ご飯のおかずにしたり、毎日楽しませていただいています、と、また嬉しいお便りをいただきました。


 北海道でのお店のお話を二題。一つは、カミサンのリクエストで、清水の舞台から飛び降りる(笑)
つもりで訪れたフレンチの一流店、Mの札幌支店。さすがに日本でもよく知られたフレンチシェフの店で
あるので、値段もなかなかだが、料理の質もたしかに高かった。特にオードブルは、甘味、酸味、旨味
をバランスよく配した毛ガニのほぐし身の一品で、よく出来ていた。他の皿も一皿ずつ取りこぼしのな
い味であり、レベルのムラなく、安定感のある味わいでありました。


 なんて、偉そうに書いているが、おそらくそう言わしめている理由の一つが、普段、長崎市内で時々
食べている洋食のレベルが高いことだと思う。本当にいいなと思ったのはオードブルだけで、後はよく
作ってあるとは思ったが、心を揺さぶられるレベルには至っていなかったから。メインの子羊も確かに
ほどよく焼けていたが、焼き方だけみれば長崎の名店、Pの焼き加減は更に素晴らしいもの。


 知人宅に泊めてもらうカミサンと分かれ、最後の晩に僕がレンタカーを飛ばして行ったのは、夕張
の先、美唄のS寿司。実は、こちらのお店はネットでの知り合いで、駄洒落の大好きな、ちょっと熱い
亭主が、楽しいブログを書いておられ、これを介して知り合ったのだった。


 美唄の駅の先のちょっと寂しい商店街の一角に、そのお店はあった。僕もかつて大好きだった格闘家、
前田日明氏の大ファンで、本当に細かい良い仕事をする、腕利きの店主でいらっしゃいました。今でも
強烈に覚えているのが、「クロシビカマス」という、小骨の多い魚を丁寧におろし、骨を抜いた身で握
ったお寿司。繊細な甘味と旨味をたたえたこの握りはまさに絶品で、信じられない位の大出血価格で供
していました。


 実は裏話があって、このお店でとんでもないハプニングがあり(笑)、その関係で一晩、レンタカーで
車中泊するハメになったのですが、ま、これはシークレットにしておきます。